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経済の用語

国際決済銀行:金融の安定を支える存在

- 国際決済銀行とは国際決済銀行(BIS)は、スイスのバーゼルに本部を置く国際機関です。1930年に設立され、世界60以上の国の中央銀行が加盟しています。BISは「中央銀行の中央銀行」とも呼ばれ、国際的な金融の世界において重要な役割を担っています。BISの主な役割は、国際的な金融協力と金融の安定を促進することです。具体的には、世界各国の中央銀行が協力して金融政策や為替政策を調整するための場を提供しています。また、国際的な金融市場の動向やリスクに関する情報を収集・分析し、加盟国の中央銀行に提供することで、世界経済の安定に貢献しています。BISは、中央銀行間の協力や情報交換の場を提供するだけでなく、国際的な金融に関する調査研究や基準策定も行っています。例えば、国際的な銀行の自己資本比率に関する基準である「バーゼル規制」は、BISが中心となって策定したものです。このように、BISは国際的な金融システムの安定と効率性向上に大きく貢献しており、世界経済にとって非常に重要な機関と言えるでしょう。
経済の用語

世界経済を読み解く:国際経済モデル入門

- 経済モデルの基本閉鎖経済モデル経済モデルとは、現実の複雑な経済活動を、単純化して表現することで、経済現象の仕組みを理解するためのツールです。経済活動には、企業の生産活動、家計の消費活動、政府の政策、国際貿易など、様々な要素が複雑に絡み合っており、それぞれの影響を把握することは容易ではありません。そこで、経済モデルを用いることで、現実の経済を抽象化し、分析可能な形に落とし込むのです。数ある経済モデルの中でも、基礎となるのが「閉鎖経済モデル」です。これは、海外との経済的な取引を考慮せず、国内の経済活動だけを対象としたモデルです。閉鎖経済モデルは、現実の経済において国際的な影響が無視できないのと同様に、単純化された仮定に基づいています。しかし、このモデルは、国内の経済循環を理解するための基礎として非常に重要です。閉鎖経済モデルでは、経済活動を行う主体として、家計、企業、政府の3つを考えます。家計は、労働や資本を提供し、賃金や利子などの所得を得て、それを消費や貯蓄に充てます。企業は、家計から労働や資本を投入して財やサービスを生産し、販売することで利潤を得ます。政府は、税金を集め、公共事業や社会保障などの支出を行います。閉鎖経済モデルは、これらの経済主体の相互作用を分析することで、例えば、家計の消費支出が企業の生産活動にどう影響するか、政府の政策が経済全体にどう波及するか、といったことを明らかにします。これは、現実の経済政策を立案する上でも重要な示唆を与えてくれます。
経済の用語

途上国発展の鍵!国際金融公社の役割

- 国際金融公社ってどんな機関?国際金融公社(IFC)は、世界銀行グループの一員として活動する国際機関です。世界銀行が主に途上国の政府に対して融資を行っているのに対し、国際金融公社は民間企業への融資や出資に重点を置いている点が大きな違いです。途上国が経済発展を遂げるためには、政府の政策や取り組みだけでなく、民間企業の活力も欠かせません。活気のある民間企業は、新しい雇用を生み出し、革新的な技術やサービスを生み出すことで、経済全体を活性化させる力を持っています。国際金融公社は、民間企業が抱える資金調達などの課題を解決し、成長を後押しすることで、途上国の経済発展を促す役割を担っています。具体的には、途上国の企業への融資や出資、リスク管理のアドバイス、技術支援など、多岐にわたる活動を行っています。 国際金融公社の活動は、途上国の貧困削減や持続可能な開発目標(SDGs)の達成にも大きく貢献しています。
経済の用語

国際協力銀行:日本の発展途上国支援

- 国際協力銀行とは国際協力銀行(JBIC)は、日本の政府系金融機関の一つです。開発途上国への支援を目的としており、日本の企業が海外に進出する際のリスクを軽減し、円滑な事業展開をサポートする役割を担っています。具体的には、貿易保険や融資などの金融サービスを提供しています。貿易保険とは、海外との取引において生じる様々なリスク(例えば、取引先の倒産や契約不履行など)をカバーする保険です。一方、融資とは、開発途上国のインフラ整備や資源開発などの事業に対して、資金を貸し出すことです。JBICの活動は、日本の企業を支援するだけでなく、開発途上国の経済成長や社会発展にも貢献しています。例えば、インフラ整備は、経済活動を活性化させ、雇用を創出する効果があります。また、資源開発は、開発途上国の貴重な外貨獲得源となります。このように、JBICは、日本と開発途上国の双方にとって重要な役割を担う金融機関と言えるでしょう。
経済の用語

国際協力機構:世界の未来を創造する

- 国際協力機構とは 国際協力機構(JICA)は、開発途上国と呼ばれる、様々な問題を抱える国々に対して、日本が行う政府開発援助(ODA)を一手に引き受ける実施機関です。世界には、貧困、飢餓、病気、教育の遅れなど、様々な困難に直面している国々が数多く存在します。JICAは、これらの国々が抱える問題を解決し、より良い社会を築くために、資金や技術の提供、人材育成など、様々な形で支援活動を行っています。 具体的には、道路、橋、港湾などのインフラ整備、学校や病院などの建設、安全な水を提供するための井戸の設置、農業技術の向上、医療従事者の育成など、その活動は多岐に渡ります。 JICAの活動は、開発途上国の経済発展を促すだけでなく、日本と開発途上国の友好関係を築き、世界の平和と安定に貢献することも目的としています。 JICAは、現地の人々と協力しながら、それぞれの国の状況に合わせた支援を、草の根レベルで行うことで、真に役立つ国際協力を目指しています。
経済の用語

国際開発協会:貧困削減への貢献

世界には、日々の生活に困窮し、将来への希望を描くことさえ難しい人々が数多く存在します。国際開発協会(IDA)は、そんな世界で最も貧しい国々に手を差し伸べるために設立された国際機関です。IDAは、経済成長と人々の生活水準向上を目的とした資金援助を行っており、その活動は、教育、医療、インフラ整備、農業開発など、多岐にわたります。 IDAの支援は、単にお金を渡すだけでなく、それぞれの国の状況に合わせて、自立を促すためのきめ細やかなプログラムに基づいて行われます。例えば、教育分野では、学校建設や教員育成を支援することで、子どもたちが基礎的な知識やスキルを身につけることができるよう取り組みます。また、医療分野では、病院や診療所の整備、医療従事者の育成などを支援することで、人々の健康状態の改善に貢献しています。 IDAの活動は、貧困の連鎖を断ち切り、人々に希望を与えるための重要な役割を担っています。世界で最も貧しい国々が、国際社会の支援を受けながら、自らの力で未来を切り開いていけるよう、IDAはこれからも重要な役割を果たしていくでしょう。
その他

金融取引の安定化を図る国際スワップデリバティブ協会

- 国際スワップデリバティブ協会とは 国際スワップデリバティブ協会(ISDA)は、銀行や証券会社などが証券取引所を経由せずに、相対で金融派生商品を取引する、いわゆる「店頭デリバティブ市場」において中心的な役割を担う国際的な業界団体です。 1984年、金融機関の間で急速に普及し始めた金利スワップ取引を円滑に行うための標準契約書の雛形を作成する目的で、スワップ取引を行うディーラーたちの親睦団体として設立されました。その後、デリバティブ市場は、金利スワップにとどまらず、通貨スワップ、債券オプション、クレジットデリバティブなど、様々な商品が生み出され、急速に発展しました。 こうした市場の成長に伴い、ISDAは、1993年に現在の名称に改称し、デリバティブ市場全体の標準化、法的整備、効率化を推進する団体へと発展を遂げました。具体的には、標準契約書の策定、市場慣行の調査・提言、規制当局へのロビー活動、紛争解決サービスの提供など、多岐にわたる活動を行っています。 現在では、世界各国の金融機関、投資家、資産運用会社、サービス提供者など、デリバティブ取引に関わる多様な関係者が会員として参加しており、その数は90ヵ国以上、1,000社以上にものぼります。 ISDAは、店頭デリバティブ市場の健全な発展に大きく貢献しており、金融市場の安定性や効率性向上に欠かせない存在となっています。
債券投資

国債の発行日前取引を解説

- 国債の発行日前取引とは国債は、国が資金調達のために行う債券の発行のことですが、発行される前にあらかじめ取引を行う方法があります。これが「国債の発行日前取引」です。通常、国債を購入するには、発行日に証券会社を通じて購入申込を行います。しかし、発行日前取引の場合、発行前に証券会社を通して、購入したい金額や利回りなどの条件を提示します。そして、証券会社間で行われる取引市場において、投資家と証券会社の間で条件が合致すると、発行前に売買契約が成立するのです。その後、実際に国債が発行されると、事前に決めていた条件に基づいて決済が行われます。この取引は「When Issued取引」の略称で「WI取引」とも呼ばれています。発行日前取引のメリットは、あらかじめ国債の保有を確定できる点にあります。特に、発行日に人気が集中しそうな国債の場合、発行日前取引を利用することで、確実に購入できる可能性が高まります。一方で、発行日前取引には価格変動リスクも存在します。発行前に比べて、発行後の市場環境が変化した場合、当初の想定よりも不利な価格で取引が成立してしまう可能性もあるのです。国債の発行日前取引は、投資家にとってメリットとリスクが混在する取引と言えるでしょう。
経済の用語

国債の貨幣化とは何か?

- 国債の貨幣化とは国債は、国が資金を調達するために発行する債券です。私たち国民は、銀行や証券会社を通じて国債を購入することで国にお金を貸し、その対価として利息を受け取ります。一方、国債の貨幣化とは、政府が発行した国債を、お金を発行する権限を持つ中央銀行である日本銀行が直接引き受けることを指します。 通常、政府は財政支出が必要な場合、新たに国債を発行して資金を調達します。そして、発行された国債は、市場で投資家に買われていきます。しかし、国債の貨幣化の場合、この過程を経ずに、日本銀行が直接国債を引き受けることになります。日本銀行が国債を引き受けるには、新たに円を発行する必要があるため、結果として、市中にお金が供給されることになります。この仕組は、一見すると、政府が財政支出を賄うための簡単な方法のように思えるかもしれません。しかし、通貨の供給量が増えることで、物価上昇や通貨価値の下落といったリスクも懸念されます。そのため、国債の貨幣化は、経済状況を慎重に見極めながら、限定的に行われるべきと考えられています。
経済の用語

国債マネタイゼーション: 財政破綻への懸念

- 国債マネタイゼーションとは国債マネタイゼーションとは、政府が発行した国債を中央銀行が直接引き受けることを指します。国の借金である国債を、お金を発行する権限を持つ中央銀行が引き受けるということは、例えるなら、政府が借金の返済に行き詰まった際に、中央銀行がお金を刷ってその借金を肩代わりするようなものです。この手法は、一見すると、政府が抱える財政問題をいとも簡単に解決してくれる魔法のように思えるかもしれません。しかし実際には、国債マネタイゼーションは、深刻なインフレーションを引き起こすリスクを孕んでいます。中央銀行がお金を大量に供給してしまうと、お金の価値が下がり、物価が上昇してしまうからです。例えば、今まで100円で購入できていたものが、200円、300円と値上がりしていくイメージです。給料が上がらない限り、このような状態では生活は苦しくなるばかりです。このように、国債マネタイゼーションは、短期的な財政問題の解決策としては魅力的に見える一方で、長期的な経済の安定を脅かす危険性もはらんでいるため、世界各国で議論の的となっています。