
経済成長のサイン?マイルドインフレーションを解説
- マイルドインフレーションとはマイルドインフレーションとは、モノやサービスの価格全体が、年間で緩やかに上昇していく現象を指します。例えるなら、以前は100円だったりんごが、数年後には102円や103円になるといった穏やかな値上がりをイメージすると分かりやすいでしょう。経済学の世界では、一般的に物価上昇率が年間2~3%程度の上昇にとどまっている状態をマイルドインフレーションと呼びます。この程度のインフレーションは、経済成長の兆候と捉えられることが多く、むしろ健全な経済活動には必要なものとさえ考えられています。なぜなら、穏やかな物価上昇は、企業が商品やサービスの価格を値上げしやすく、その結果、企業の収益増加や賃金の上昇に繋がりやすいためです。賃金が上がれば、消費者の購買意欲も高まり、経済全体の活性化に繋がると期待されます。このようなプラスの影響を期待して、日本を含む多くの国の中央銀行は、物価上昇率を一定の水準に維持することを目標としています。そして、マイルドインフレーションはその目標とする範囲内であることが一般的であり、中央銀行も容認する傾向にあります。