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債券投資

企業の資金調達を支える無担保社債とは?

事業を拡大したり、新しい機械を導入したり、あるいは新しい商品を開発したりと、企業が成長するためにはどうしてもお金が必要になります。この必要な資金を集めることを「資金調達」と呼びますが、大きく分けて二つの方法があります。 一つは、銀行や信用金庫といった金融機関からお金を借りる「借入」です。 借入は、比較的短期間で必要な資金を調達できることがメリットです。 もう一つは、企業が株式や債券を発行して、投資家からお金を集める「社債発行」です。 社債発行は、借入と比べて、返済の義務がないというメリットがあります。 どちらの方法にもメリット、デメリットがあり、企業はそれぞれの状況に合わせて、最適な方法を選択する必要があります。資金調達は、企業の成長にとって非常に重要な要素と言えるでしょう。
経済の用語

金融の基礎知識:無担保コール翌日物金利とは?

私たちが普段利用している銀行は、預金を集めて企業や個人にお金を貸し出すことで利益を得ています。銀行は預かっているお金を元手に、住宅ローンや事業資金などを貸し出し、その利息で収益を上げています。しかし、銀行といえども、毎日必ず資金に余裕があるとは限りません。例えば、給料日など特定の日に預金の払い戻しが集中すると、その分貸し出しに回せるお金が減ってしまいます。また、企業からまとまった融資の申し込みがあった場合など、手持ちの資金だけでは足りないという事態も起こりえます。 このような場合、銀行はどのように対処するのでしょうか? 実は、銀行同士で短期間でお金を貸し借りすることで、資金の過不足を調整しています。銀行間で翌日返済の約束でお金を貸し借りする市場を「コール市場」と呼びます。銀行は、コール市場を通じて資金を調達することで、急な預金の払い戻しや融資の申し込みにも対応できるのです。私たちが安心して銀行を利用できるのも、このような銀行間の資金調達システムがあるからこそと言えるでしょう。
経済の用語

無担保コールレートとは?

- 無担保コールレートの概要銀行などの金融機関は、日々多くのお金の出し入れを行っています。預金者が預金を引き出したり、企業への融資を行ったりと、その金額は膨大です。このような業務を行う中で、金融機関は、預金の受け入れと貸し出しのバランスを適切に保ち、安定的に資金を運用していく必要があります。このバランスを調整するために活用されるのが「無担保コール市場」です。無担保コール市場では、金融機関同士が担保なしで、ごく短期間(主に翌日返済)、資金を貸し借りしています。この際の金利を「無担保コールレート」と呼びます。翌日返済の取引が中心であることから、「オーバーナイト・コール・レート」とも呼ばれます。金融機関は、預金準備率などの規制により、一定割合以上の資金を日本銀行に預け入れる必要があります。日々の業務の中で資金が不足する場合には、この無担保コール市場で他の金融機関から資金を借り入れ、逆に資金が余剰している場合には、他の金融機関に貸し出すことで、効率的に資金調達や運用を行っています。このように、無担保コールレートは、金融機関の資金調達の短期的な指標となる重要な金利の一つと言えるでしょう。
経済の用語

無担保コール:信用取引の基礎知識

- 無担保コールとは 金融機関同士が短期的な資金調達や運用を行う市場において、「コール取引」と呼ばれる仕組みが存在します。 コール取引には、担保の有無によって「有担保コール」と「無担保コール」の二種類があります。 一般的に「コール取引」というと、貸し手が借り手に対して、担保として有価証券などを要求する「有担保コール」を指します。 一方、「無担保コール」は、その名の通り、担保を全く必要とせずに金融機関同士が資金を貸し借りする取引です。 無担保コールは、有担保コールに比べて、担保評価や管理の手間が省けるため、より迅速かつ簡便に資金を調達できるというメリットがあります。 しかし、その反面、貸し手は、借り手が万が一債務不履行を起こした場合、担保によって資金を回収することができません。 そのため、無担保コールでは、貸し手は借り手の信用リスクを負うことになり、貸出金利は、借り手の信用力に応じて変動します。 一般的に、信用力の高い金融機関ほど、低い金利で資金を借りることが可能となります。 無担保コールは、主に、翌日物や週越し物など、ごく短期の資金運用や調達に利用されています。
経済の用語

投資における「無相関」:リスク分散の鍵

- 無相関とは? 投資の世界で頻繁に耳にする「無相関」。 これは、2つの資産の値動きに関連性がないことを指します。 例えば、A社の株とB社の株を考えてみましょう。 A社の株価が上昇したとしても、B社の株価には全く影響がない、もしくは逆に下落してしまうことがあります。 これが無相関の状態です。 つまり、一方が上昇傾向であっても、他方が下降傾向になる可能性もありますし、反対に共に上昇する可能性もあるのです。 無相関の資産を組み合わせた投資は、リスク分散という観点から非常に重要です。 もし、全ての資産の値動きが同じ方向に動いてしまうと、資産全体が大きなリスクに晒されることになります。 しかし、無相関の資産を組み合わせていれば、仮に一つの資産の価値が下落したとしても、他の資産でカバーできる可能性が高まります。 このように、無相関の資産を理解し、ポートフォリオに組み入れることは、安定した資産運用を実現するために欠かせない要素と言えるでしょう。
株式投資

無償増資で何が起きる?

- 無償増資とは企業が事業拡大や設備投資などのためにお金を集める方法として、新たに株を発行して投資家から資金を募る「増資」という方法があります。この増資には、株を購入する際に対価が必要となる「有償増資」と、株主に対価を求めずに株を交付する「無償増資」の二つがあります。無償増資は、企業が内部に貯めている利益剰余金などの資金を元手に、株主に対して無料で新しい株を発行する仕組みです。この際、企業は新たに資金調達を行う必要はなく、株主も追加の負担なく株式を手にすることができます。具体的には、企業はまず、利益剰余金の一部を資本金に組み入れます。そして、増加した資本金を元に、新しい株式を発行し、既存の株主に対してその保有比率に応じて無償で割り当てるのです。無償増資は、株主にとって保有する株式数が増えるため、一見するとメリットが大きいように思えます。しかし、一株あたりの価値は下がる可能性があります。これは、発行済み株式数が増加するためです。無償増資は、企業が安定した経営状態であることや、株主還元を目的とする場合などに行われます。
経済の用語

信用創造の仕組みを無限等比級数の公式で理解する

私たちが銀行にお金を預けると、そのお金は安全な場所に保管され、必要な時に引き出すことができます。しかし、銀行は預かったお金のすべてをただ金庫に眠らせているわけではありません。 銀行は、預かったお金の一部を、万が一に備えた支払準備金として中央銀行に預け入れます。そして、残りの大部分のお金は、企業や個人への融資に回されます。 例えば、企業が新しい工場を建設するために銀行からお金を借りたり、個人が住宅ローンを組んで家を購入したりする際に、銀行預金が活用されています。銀行からお金を借りた企業や個人は、そのお金を使って経済活動を行い、経済を活性化させていきます。 このように、銀行は預金という形で集めたお金を、融資という形で企業や個人に提供することで、社会全体のお金の循環を生み出しているのです。この仕組みを信用創造と呼びます。信用創造は、経済活動を支え、成長を促す上で非常に重要な役割を果たしています。
株式投資

議決権なし?無議決権株式を解説

- はじめの一歩 会社組織において、その所有権を示すものとして「株式」が存在します。 一般的に、株式を保有することで株主総会における議決権が付与され、企業の重要な意思決定に意見を反映させることができます。 しかし、株式の中には「無議決権株式」と呼ばれる、議決権を持たない特殊な株式も存在します。 一見すると不利に思えるかもしれませんが、無議決権株式は発行企業と投資家双方にとってメリットがある場合があります。 今回は、この無議決権株式について詳しく解説していきます。 具体的には、無議決権株式発行の背景や、メリット・デメリット、そして投資家が知っておくべき注意点などをわかりやすく説明していきます。
株式投資

無額面株式:その仕組みとメリット

- 無額面株式とは 従来の株式は、株券に金額が明記されており、これを「額面」と呼んでいました。この額面は、株主としての権利や責任の基準となる重要なものでした。例えば、1株あたり100円の額面が設定されている場合、100株を保有する株主は、会社に対して1万円分の出資をしているとみなされ、配当金を受け取る際や、株主総会で議決権を行使する際に、この額面を基準としていました。 しかし、近年では、企業の資金調達の柔軟性を高めるために、この額面をなくした「無額面株式」が主流になりつつあります。無額面株式では、株券に金額が記載されておらず、企業はより自由に発行価格を設定することができます。発行価格を低く設定することで、より多くの資金を調達することも可能になります。 また、無額面株式は、株式分割や併合などの手続きを簡素化できるというメリットもあります。従来の額面株式では、これらの手続きを行う際に、株券の書換えなどの煩雑な作業が必要でしたが、無額面株式では、これらの手続きを電子的に行うことができるため、企業の負担を軽減することができます。 このように、無額面株式は、企業にとって多くのメリットがあることから、近年急速に普及しています。
経済の用語

投資初心者必見!無リスク資産とは?

投資の世界では、リスクとリターンは切り離せない関係にあります。高い利益を狙えば狙うほど、投資したお金を失ってしまう危険性も高くなります。これは投資をする上での基本原則です。しかし、もし「元本割れのリスクがほとんどなく、確実に利益を得られる資産」があるとしたらどうでしょうか? 実はそういった資産は存在し、「無リスク資産」と呼ばれています。 無リスク資産とは、国が発行する債券や銀行預金などが代表的な例です。これらの資産は、元本が保証されており、確実に利益を得られると考えられています。もちろん、銀行が倒産したり、国が債務不履行に陥ったりする可能性はゼロではありません。しかし、これらのリスクは極めて低いとされ、現実的にはほぼ起こりえないと考えられています。 特に、投資を始めたばかりの方や、リスクを抑えながら着実に資産を増やしたいと考えている方にとって、無リスク資産は資産運用の第一歩として非常に重要な選択肢となります。まず、無リスク資産で運用経験を積みながら、投資の基礎知識やリスク管理を学ぶことは、その後の投資活動においても大いに役立つでしょう。