
金融の基礎知識:O/Nレートとは?
- O/Nレートの概要
銀行は、私たちが預けたお金を企業に貸出したり、国債などの証券に投資したりすることで収益を上げています。
預金の額と貸出額、そして国債の購入額などは毎日変動するため、銀行間では資金の過不足が生じます。
例えば、企業への貸出が集中した銀行は、預金残高よりも多くのお金を貸出すため、一時的に資金不足に陥ります。
逆に、国債を売却した銀行は、一時的に資金が過剰になります。
このような銀行間で生じる資金の過不足を翌日までという短い期間で調整するために利用されるのが「O/Nレート」です。
O/Nレートは「オーバーナイト・コール・レート」の略称で、銀行同士が資金を貸し借りする際の金利を指します。
「コールレート」とは、金融機関同士が資金を貸し借りする際の金利を広く指す言葉ですが、その中でも特に、翌日返済の超短期の貸し借りに適用される金利を「オーバーナイト・コール・レート」、つまりO/Nレートと呼びます。
O/Nレートは、銀行間での資金需給のバランスによって日々変化します。
資金が不足している銀行が多い場合は、金利は上昇し、逆に資金が余っている銀行が多い場合は、金利は低下します。
このように、O/Nレートは、金融市場全体の資金需給の状態を反映する重要な指標として、金融関係者から注目されています。