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経済の用語

金融の基礎知識:O/Nレートとは?

- O/Nレートの概要 銀行は、私たちが預けたお金を企業に貸出したり、国債などの証券に投資したりすることで収益を上げています。 預金の額と貸出額、そして国債の購入額などは毎日変動するため、銀行間では資金の過不足が生じます。 例えば、企業への貸出が集中した銀行は、預金残高よりも多くのお金を貸出すため、一時的に資金不足に陥ります。 逆に、国債を売却した銀行は、一時的に資金が過剰になります。 このような銀行間で生じる資金の過不足を翌日までという短い期間で調整するために利用されるのが「O/Nレート」です。 O/Nレートは「オーバーナイト・コール・レート」の略称で、銀行同士が資金を貸し借りする際の金利を指します。 「コールレート」とは、金融機関同士が資金を貸し借りする際の金利を広く指す言葉ですが、その中でも特に、翌日返済の超短期の貸し借りに適用される金利を「オーバーナイト・コール・レート」、つまりO/Nレートと呼びます。 O/Nレートは、銀行間での資金需給のバランスによって日々変化します。 資金が不足している銀行が多い場合は、金利は上昇し、逆に資金が余っている銀行が多い場合は、金利は低下します。 このように、O/Nレートは、金融市場全体の資金需給の状態を反映する重要な指標として、金融関係者から注目されています。
オプション取引

オプション投資の基礎知識:OTMとは?

- オプション取引における「OTM」とは?オプション取引を行う上で、頻繁に登場する「OTM」という用語。これは「アウト・オブ・ザ・マネー」の略称で、オプションを行使しても利益が出ず、むしろ損失が出てしまう状態を指します。例えば、あなたが100円のコールオプション(原資産を買う権利)を持っているとしましょう。このオプションの行使価格が110円の場合、原資産の価格が110円未満だとOTMになります。なぜなら、このオプションを行使して原資産を110円で買ったとしても、市場ではもっと安い価格で買えるからです。仮に市場価格が90円だとすると、わざわざ高いオプションを行使する意味はありません。逆に、原資産の価格が110円を超えた場合は「イン・ザ・マネー(ITM)」と呼ばれ、オプションを行使することで利益を得られます。OTMのオプションは、ITMのオプションと比べてプレミアム(オプションの価格)が安くなる傾向があります。これは、OTMのオプションは行使される可能性が低く、リスクが低いと判断されるためです。そのため、投資家は将来的な値上がりを見込んで、あえてOTMのオプションを購入する戦略を取ることもあります。ただし、OTMのオプションは原資産価格が予想通りに動かないと、価値がゼロになるリスクも孕んでいる点は理解しておく必要があります。
株式投資

証券取引所を通さない取引、OTCとは?

- 株式取引の仕組み 皆さんが普段耳にする株式投資は、証券取引所と呼ばれる市場を通して行われています。この証券取引所は、例えるなら、たくさんの企業の株式が並んでいる巨大なスーパーマーケットのようなものです。 私たち投資家は、このスーパーマーケットに出かけていき、自分の気に入った企業の株式を、自分の希望する価格で購入することができます。もちろん、すでに持っている株式を売却することも可能です。 しかし、実際に株式を売買する際には、私たち自身で直接証券取引所に行くわけではありません。証券会社と呼ばれる、いわば「株式の売買代行業者」に依頼をする必要があります。 投資家は、証券会社に電話やインターネットを通じて注文を出し、証券会社が私たちの代わりに証券取引所で株式を売買してくれるのです。そして、取引が成立すると、購入した株式は投資家の口座に、売却したお金は投資家の銀行口座に入金されます。 このように、株式取引は、証券取引所、証券会社、投資家という三者によって成り立っており、それぞれが重要な役割を担っています。
エネルギー関連

世界の石油価格に影響力を持つOPECとは?

- OPECの設立目的産油国の連携による市場安定化OPECとは、石油輸出国機構(Organization of the Petroleum Exporting Countries)の略称で、1960年9月14日に設立されました。 イラク共和国の首都バグダッドにて、イラン、イラク、クウェート、サウジアラビア、ベネズエラの5ヶ国が創設メンバーとして名を連ねました。その目的は、加盟する石油産出国の利益を守ることです。 具体的には、加盟国間で協力して石油政策を調整し、国際石油市場における原油価格の安定化を目指しています。 石油は現代社会において欠かせないエネルギー資源であり、その価格は世界経済に大きな影響を与えます。産油国は、資源の枯渇を防ぎつつ、安定的な収入を得る必要があります。一方で、原油価格の乱高下は、消費国にとっても経済活動の停滞を招く恐れがあります。 OPECは、加盟国の石油生産量を調整することで、需給バランスをコントロールし、価格の安定化を図っています。 また、産油国と消費国の対話や協力関係の構築にも取り組んでおり、国際的なエネルギー問題の解決に貢献することを目指しています。 OPECの活動は、世界経済の安定、ひいては人々の生活水準の向上にも深く関わっていると言えるでしょう。
経済の用語

OEEC:戦後復興を支えた欧州の協力機構

- OEECとはOEECは、「欧州経済協力機構」の略称で、英語では Organization for European Economic Co-operation と書きます。1948年4月、第二次世界大戦で疲弊したヨーロッパの経済を立て直すことを目指し設立されました。 当時、アメリカ合衆国では、トルーマン大統領の下で国務長官を務めていたジョージ・マーシャルが、「ヨーロッパ復興援助計画」を提唱しました。これは、一般的に「マーシャル・プラン」として知られています。OEECは、このマーシャル・プランの援助を受けるために、西ヨーロッパの16か国が加盟して結成されたのです。
経済の用語

OECF:日本の発展途上国支援を支えた機関

- OECFとはOECFは、正式名称を海外経済協力基金といい、1961年から2003年まで存在した日本の政府系金融機関です。第二次世界大戦後の荒廃から目覚ましい経済成長を遂げた日本は、自国の経験と蓄積した資金力を活かして、発展途上にある国々を支援するためにOECFを設立しました。 OECFは、開発途上国の経済と社会の発展を促すことを目標に、長期かつ低金利の融資や出資という方法で支援を行いました。具体的には、道路、橋、港湾などのインフラストラクチャー整備や、教育、医療、衛生などの社会開発プロジェクトなど、幅広い分野に対して資金を提供しました。これらの支援活動を通して、OECFは開発途上国の経済成長や生活水準の向上に貢献してきました。
経済の用語

経済成長を支えるOECDの役割

- OECDとはOECDは、「経済協力開発機構」の略称で、国際社会における共通の課題解決とより良い政策立案に向けて、世界38の国と地域が加盟する国際機関です。1961年に、第二次世界大戦後のヨーロッパ経済復興を支援した「欧州経済協力機構(OEEC)」を改組する形で設立されました。本部はフランスのパリにあります。OECDの主な目的は、加盟国の経済成長と安定、雇用創出、生活水準の向上、そして世界経済の発展に貢献することです。そのために、加盟国は経済・社会の様々な分野において、政策課題に関する議論や情報・意見交換、共同研究などを行っています。具体的な活動としては、経済見通しの作成、政策提言、国際的な基準やルールの策定、統計データの収集・分析などが挙げられます。OECDの報告書や統計データは、その質の高さから世界中の政策担当者や研究者から高く評価されており、国際社会における政策決定に大きな影響を与えています。日本は1964年にOECDに加盟し、以来、積極的に活動に参加しています。OECDでの議論や協力を通じて、日本は自国の経済社会の発展だけでなく、世界経済の成長と安定にも貢献しています。
経済の用語

沖縄振興を支えたODFC:その役割と歴史

沖縄は、美しい自然と独特の文化を持つ地域として知られていますが、本土復帰後も経済的自立という課題を抱えてきました。その課題解決の要として、1972年に設立されたのが沖縄振興開発金融公庫、通称ODFCです。 ODFCは、沖縄県に根ざした金融機関として、県内の企業や個人事業主に対して、事業資金の融資や経営に関する相談など、幅広い支援を行っています。単に資金を提供するだけでなく、事業計画の策定から実行、その後の経営改善まで、伴走型の支援体制を整えている点が特徴です。 具体的には、観光や情報通信、農林水産業など、沖縄の強みを生かした産業の育成に力を入れています。また、雇用創出や新事業の創出を支援することで、地域経済の活性化にも貢献しています。 ODFCは、沖縄経済の成長を支える原動力として、これからも重要な役割を担っていくことが期待されています。
FX

OCO注文を使いこなそう!

- OCO注文とはOCO注文とは、「Oneside done then Cancel the Other order」の略で、日本語では「どちらか約定したら他の注文はキャンセル」という意味です。2つの注文を同時に出して、どちらか一方が約定したら、もう片方の注文は自動的にキャンセルされるという便利な注文方法です。例えば、あなたがA社の株を1,000円で100株持っていて、利益確定と損切りをしたい場合を考えてみましょう。1,100円になったら利益確定をしたい、しかし、もし950円まで下がってしまったら損切りをしたい、という場合にOCO注文が役立ちます。このような場合、1,100円の指値注文と950円の逆指値注文をOCO注文で出すことで、どちらかの価格に先に到達した時点で約定し、もう一方の注文は自動的にキャンセルされます。もし株価が上昇して1,100円に到達した場合、100株が売却されて利益が確定します。同時に、950円の逆指値注文はキャンセルされます。逆に、株価が下落して950円に到達した場合は、100株が売却されて損失が確定し、1,100円の指値注文はキャンセルされます。このように、OCO注文は利益確定と損切りの価格をあらかじめ決めておくことで、自動的に売買を実行することができます。そのため、常に相場を見守っている必要がなく、仕事や睡眠などで取引時間を取れない場合でも、安心して取引を進めることができます。