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先物取引

デリバティブ取引:ハイリスク・ハイリターンの金融商品

デリバティブ取引とは、株式や金利、為替といった原資産の価格変動を基にした金融商品を売買する取引のことです。原資産には、株式や債券、金、原油など様々なものがあります。 デリバティブ取引は、将来の価格変動を利用して利益を得ることを目指したり、価格変動リスクを回避したりする目的で行われます。 例えば、将来、ある商品の価格が上がると予想した場合、デリバティブ取引を利用することで、現時点で将来の価格を決めておくことができます。将来、実際に価格が上昇した場合には、あらかじめ決めていた低い価格で購入し、市場価格で売却することで利益を得られます。反対に、価格が下落した場合には、損失を被ることになります。 デリバティブ取引は、原資産を直接売買する取引と比べて、少ない資金で大きな利益を狙える可能性がある一方、大きな損失を被る可能性もあります。そのため、デリバティブ取引を行う際には、リスクとリターンをよく理解しておくことが重要です。
先物取引

デリバティブ:リスクとチャンス

- デリバティブとはデリバティブは、金利、為替、株価などの指標となる資産の価格変動を基に取引される金融商品です。これらの指標となる資産を「原資産」と呼び、デリバティブはこの原資産の値動きに連動してその価値が決まります。そのため、デリバティブは「派生商品」とも呼ばれます。デリバティブの魅力は、原資産を直接売買するよりも少ない資金で、大きな利益を狙える可能性がある点にあります。例えば、ある会社の株価が将来上昇すると予想した場合、実際にその会社の株を大量に購入するとなると多額の資金が必要です。しかし、デリバティブを活用すれば、原資産となるその会社の株価に連動するデリバティブを購入することで、比較的少ない資金で同様の利益を狙うことができます。一方、デリバティブは価格変動が大きいという側面も持ち合わせています。原資産の値動きが予想に反した場合、大きな損失を被るリスクもあります。そのため、デリバティブは投資経験が豊富な投資家や、リスク許容度の高い投資家に向いていると言えるでしょう。デリバティブには、先物取引、オプション取引、スワップ取引など、様々な種類が存在します。それぞれの仕組みやリスク、リターンを理解した上で、自身の投資スタイルやリスク許容度に合った取引を行うことが重要です。
債券投資

デュレーション:金融商品の価格変動リスクを測る

- デュレーションとは債券や年金債務といった金融商品は、将来にわたって現金が支払われます。この時、受け取る現金の総額だけでなく、いつ、どれくらいの金額を受け取れるのかが重要になります。デュレーションは、将来受け取るキャッシュフローがどの程度の期間にわたって支払われるかを、現在価値を考慮した加重平均年数で表したものです。簡単に言えば、投資したお金がどれくらいの期間で回収できるのかを測る尺度と言えます。例えば、10年後に満期を迎える債券を考えてみましょう。この債券のデュレーションが7年だとします。これは、投資資金の回収に平均7年かかることを意味します。つまり、たとえ満期が10年後であっても、受け取る利息などを考慮すると、実質的には7年間で投資元本を回収できると解釈できます。デュレーションは、債券投資における金利変動リスクを測る指標としても用いられます。一般的に、デュレーションが長いほど金利変動の影響を受けやすく、価格変動リスクが大きくなります。逆に、デュレーションが短いほど金利変動の影響を受けにくく、価格変動リスクは小さくなります。このように、デュレーションは投資資金の回収期間の長さを示すだけでなく、金利変動リスクを測る上でも重要な指標となります。
債券投資

デュアル・カレンシー債とは?

- はじめに投資を始めようとすると、債券、株式、投資信託など、様々な選択肢があって戸惑う方も多いのではないでしょうか。特に債券は、比較的リスクが低いとされる一方、種類も多岐に渡り、その特徴を理解することは容易ではありません。今回は、数ある債券の中でも、少し特殊な「デュアル・カレンシー債」について解説していきます。デュアル・カレンシー債とは、利子の支払い通貨と元本の償還通貨が異なる債券のことを指します。例えば、日本で発行された債券でありながら、利子は米ドルで受け取り、元本の償還は円で受け取るといった具合です。通常の債券とは異なり、2つの通貨の為替変動の影響を受ける点が最大の特徴と言えるでしょう。この特徴ゆえに、デュアル・カレンシー債は通常の債券よりも高い利回りが期待できる場合があります。一方で、為替変動によっては、円高が進むと、受け取る利子の円換算額が減少し、結果として投資元本を割り込んでしまうリスクも孕んでいます。このように、デュアル・カレンシー債はハイリスク・ハイリターンを体現した投資商品と言えるでしょう。投資に慣れてきた方や、為替変動リスクを理解した上で、積極的にリターンを狙いたいという投資家に向いているかもしれません。
その他

企業価値を見極める!デューデリジェンスとは?

- デューデリジェンスの定義企業が新たな事業展開を検討する際、多額の投資や合併・買収といった重要な決断を伴うケースがあります。このような重要な岐路において、リスクを最小限に抑え、成功の可能性を高めるために欠かせないプロセス、それがデューデリジェンスです。デューデリジェンスとは、対象となる企業のあらゆる情報を徹底的に調査することを意味します。具体的には、企業の財務状況を分析し、資産や負債、収益構造などを詳細に把握します。また、法令遵守の観点から、契約書や許認可などを精査し、潜在的な法的リスクを洗い出します。さらに、事業内容や市場環境、競合との関係性など、事業の現状と将来性を分析します。経営陣の能力や企業文化なども重要な要素となるため、綿密な調査が行われます。デューデリジェンスによって得られた情報は、投資や合併・買収の可否を判断する上で、極めて重要な判断材料となります。想定外の損失を回避し、将来的な成功を確実なものとするために、デューデリジェンスは経営判断における羅針盤としての役割を担うと言えるでしょう。
経済の用語

知っておきたいデフレーションの影響と対策

- デフレーションとはデフレーションとは、モノやサービスの値段が継続的に下落していく経済現象を指します。一見すると、あらゆる商品の値段が下がるため、消費者にとっては良いことのように思えるかもしれません。しかし実際には、デフレーションは経済全体に様々な悪影響を及ぼす可能性があり、決して楽観視できる状況ではありません。デフレーションが生じると、消費者は「値段がさらに下がるかもしれない」という期待から、買い物を先延ばしにするようになりがちです。その結果、企業は商品の販売が伸び悩み、売上減少に苦しむことになります。売上が減少すると、企業は利益を確保するために、従業員の賃金カットや人員削減といった対応を迫られる可能性があります。賃金が減少すれば、消費者の購買力はさらに低下し、デフレーションの悪循環に拍車がかかります。また、デフレーション下では、企業は新規投資を控えがちになり、経済全体の停滞を招く可能性も懸念されます。このように、デフレーションは経済全体に深刻な影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
その他

知っておきたい「デフォルト運用」とは?

- 「あらかじめ決まった運用」で安心!基礎知識を解説 「デフォルト運用」って、聞いたことはあるけれど、実際どんなものかよくわからない方もいるのではないでしょうか?簡単に言うと、加入者であるあなたが、年金資産をどのように運用するか具体的に指示を出していない場合に、あらかじめ決められた運用方法で自動的に運用される仕組みのことです。 以前は、運用方法を決めずに放っておくと、年金資産が全く増えない可能性もありました。そこで、平成30年5月1日より前に導入されたのが、このデフォルト運用です。この制度のおかげで、運用方法に迷ったり、忙しくて考える時間がない場合でも、自動的に資産運用が行われるようになり、安心感が増しました。 デフォルト運用では、主に「元本確保型」と「元本変動型」の2つの運用方法が用意されています。元本確保型は、預貯金のように、投資元本が保証されるものの、利回りは低めに設定されています。一方、元本変動型は、株式や債券などで運用されるため、元本保証はありませんが、その分高い利回りも期待できます。 どちらの運用方法が適しているかは、それぞれの状況や投資目標によって異なります。時間をかけて情報収集し、自分に合った運用方法を選び出すことが大切です。
債券投資

デフォルトリスクとは?

- デフォルトリスクの概要デフォルトリスクとは、投資家が債券などの金融商品に投資した場合に、発行体が約束通りの元本の返済や利息の支払いを履行できないリスクのことを指します。これは、発行体の財務状況が悪化したり、経営が行き詰まったりすることで発生する可能性があります。例えば、あなたが企業が発行した債券を購入したとします。この債券は、発行体があなたに定期的に利息を支払い、満期日には元本を返済することを約束したものです。しかし、発行体の業績が悪化し、約束通りに利息や元本の支払いができなくなるかもしれません。これがデフォルトリスクです。企業が倒産した場合、その企業が発行した債券の保有者は、元本や利息を受け取れない可能性があります。このように、デフォルトリスクは投資家にとって大きな損失をもたらす可能性があります。デフォルトリスクは、発行体の信用力によって異なります。信用力の高い発行体ほど、デフォルトリスクは低くなります。逆に、信用力の低い発行体ほど、デフォルトリスクは高くなります。そのため、投資家は投資する前に、発行体の信用力を十分に確認する必要があります。
債券投資

デフォルト(債務不履行)とは?その意味と影響について解説

- デフォルトとは? 「デフォルト」とは、国や企業がお金を借りた際に、約束通りに返済ができなくなる状態を指します。 企業や政府は、事業資金や公共事業費などを調達するために、投資家からお金を借ります。この際、借用書のような役割を果たすのが「債券」です。 債券には、返済期日と利息が定められており、発行体は約束通りに投資家へ利息を支払い、満期日には元本を返済する義務があります。 しかし、発行体が事業の失敗や財政難に陥ると、これらの支払いが滞ってしまうことがあります。これが「デフォルト」、つまり「債務不履行」です。 デフォルトが発生すると、債券の価値は大きく下落し、投資家は損失を被ります。また、発行体に対する信用も失墜し、資金調達が困難になるなど、その後の経済活動にも大きな影響を与えます。 そのため、投資家はデフォルトのリスクを事前に見極めることが重要となります。具体的には、発行体の財務状況や事業内容、経済環境などを分析することで、デフォルトの可能性を評価します。
指標

デッドクロスで資産防衛?!

投資の世界では、未来の値動きを予測するために、様々な指標を参考にします。その中でも、移動平均線は、多くの人に利用されている指標の一つです。移動平均線は、ある一定の期間の価格の平均を繋げて線にしたもので、価格の動き方や方向性を知るのに役立ちます。 この移動平均線を使った分析で、特に注目すべきなのが「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」です。ゴールデンクロスは、短期移動平均線が長期移動平均線を下から上に突き抜ける現象を指し、上昇トレンドへの転換を示唆するとされています。反対に、デッドクロスは、短期移動平均線が長期移動平均線を上から下に突き抜ける現象を指します。 デッドクロスは、それまで上昇傾向にあった価格が、下降トレンドに転じる可能性を示唆するものとして、注意すべきサインとされています。例えば、株価チャートにおいて、デッドクロスが発生した場合、それは、短期的に株価が下落する可能性を示唆しているかもしれません。 しかし、デッドクロスはあくまでも、過去の価格の動きに基づいた分析であり、未来の値動きを必ずしも正確に予測できるわけではありません。デッドクロスが発生したとしても、他の指標や市場の状況などを総合的に判断することが重要です。
経済の用語

企業の成長戦略を支えるデット・ファイナンス

- デット・ファイナンスとは 企業が事業を成長させるためには、設備投資や新規事業の立ち上げなど、様々な場面でお金が必要になります。 このような資金を調達する方法の一つに、「デット・ファイナンス」があります。これは、銀行からの借入や社債の発行などを通じて、外部から資金を調達する方法を指します。 銀行からお金を借りる場合は、決まった期間内に利息をつけて返済する必要があります。 一方、社債は、企業が投資家に対して発行する債券のことで、こちらも決まった期日までに利息を支払う義務があります。 デット・ファイナンスは、調達した資金の使い道を自由に決めることができるというメリットがあります。 一方で、企業の業績が悪化した場合でも、利息の支払いや元本の返済は必ず行わなければならないというリスクも抱えています。 そのため、デット・ファイナンスを行う際には、将来の収益計画や返済能力などを慎重に見極める必要があります。
株式投資

デイトレードで利益を狙う

- デイトレードとはデイトレードとは、その名の通り、一日の中で売買を完結させる投資スタイルです。たとえば、朝に株を購入し、夕方までに売却するといったイメージです。数日、数週間、あるいは数ヶ月といった中長期的な保有を前提とする一般的な投資とは大きく異なり、一日の値動きの中で利益を狙います。デイトレードの魅力は、ポジションを翌日に持ち越さない点にあります。そのため、 overnight と呼ばれる、保有中に予期せぬ出来事が起こり、翌日に大きな損失が発生するリスクを回避できます。一方で、デイトレードは短期的な値動きを予測する高い分析力と、瞬時に売買の判断を下す決断力が求められます。デイトレードで利益を上げるためには、チャート分析やテクニカル指標を駆使し、市場の動向を的確に読み解く必要があります。また、損失を最小限に抑えるために、あらかじめ損切りラインを設定しておくことも重要です。デイトレードは、短期的な利益を狙う人や、日中に取引を行う時間がある人に向いている投資スタイルと言えるでしょう。
株式投資

デイトレードに必須?デイオーダー注文を解説

- デイオーダー注文とは株式投資を行う際、売買する数量や価格を指定して注文する方法があります。その中でも、「デイオーダー注文」は、注文を出したその日の取引時間内のみ有効な注文方法です。例えば、東京証券取引所が開いている午前9時から午後3時までの間に注文を出した場合、その日の取引時間内である午後3時までに約定しなければ、自動的に注文は失効します。この注文方法の最大のメリットは、注文の有効期限を気にすることなく、その日の値動きに集中できる点です。成行注文のように、市場価格で即座に約定する注文方法とは異なり、指値注文と同様に、売買したい価格を指定できます。しかし、指値注文の場合、指定した価格に達しない限り、注文は有効期限まで持ち越されます。一方、デイオーダー注文は、その日のうちに取引を完了させたい場合に有効です。例えば、今日の株価の変動を見て、1,000円まで値下がりしたらA社の株を100株買いたいとします。この場合、デイオーダー注文で「1,000円以下で100株買い」という注文を出しておきます。すると、株価が1,000円以下になった時点で、自動的に約定されます。もし、その日の取引時間内に株価が1,000円を下回らなければ、注文は自動的にキャンセルされます。このように、デイオーダー注文は、短期的な値動きを狙った取引や、その日のうちに売買を完了させたい場合に便利な注文方法です。
経済の用語

需要サイド経済学:経済成長の鍵を握る需要とは?

- 需要サイド経済学とは需要サイド経済学は、経済活動において人々や企業によるモノやサービスへの需要、つまり「需要」が非常に大切だと考える経済理論です。20世紀初頭に活躍したイギリスの経済学者、ジョン・メイナード・ケインズがこの考え方を提唱したことから、「ケインズ経済学」とも呼ばれています。当時の経済学では、モノやサービスの供給量を増やせば経済は成長すると考えられていました。しかしケインズは、需要が不足するとモノやサービスが売れなくなり、企業は生産を縮小し、失業者が増えるという悪循環に陥ると指摘しました。需要サイド経済学では、需要を増やすことでこの悪循環を断ち切り、経済を活性化できると考えます。具体的には、政府が公共事業などにお金を使い需要を創り出す、あるいは減税によって人々の所得を増やし消費を促す、といった政策が考えられます。需要サイド経済学は、世界恐慌後の不況からの脱却に大きく貢献したとされ、その後の経済政策にも大きな影響を与えました。しかし、政府の役割を重視するあまり、財政赤字の拡大やインフレーションを招く可能性も指摘されています。
経済の用語

需要が増えすぎると物価が上がる?需要プル・インフレーションを解説

- 需要プル・インフレーションとは需要プル・インフレーションは、経済活動が活発化し、モノやサービスに対する需要が供給能力を上回ることで発生するインフレーションです。景気が良くなると、企業は業績向上を見込んで設備投資や雇用を増やし、賃金も上昇します。人々の所得が増えることで消費意欲が高まり、様々なモノやサービスの需要が増加します。しかし、生産能力を超えるほどの需要が発生すると、企業は供給不足に陥ります。この供給不足を解消するために、企業は商品の値段を引き上げます。需要が供給を上回っている状況では、たとえ価格が上がっても消費者は購入しようとします。結果として、モノやサービスの価格が上昇し続け、経済全体で物価が上昇するインフレーションへと繋がります。需要プル・インフレーションは、経済成長の過程で発生する可能性がある現象です。しかし、過度なインフレーションは、企業の仕入れコスト増加や家計の生活費負担増加につながり、経済活動の停滞を招く恐れもあります。そのため、政府や中央銀行は、金融政策や財政政策を通じて需要と供給のバランスを調整し、インフレーションの抑制に努めています。
指標

景気動向を掴む!ディフュージョン・インデックスを解説

日々変化する経済状況を把握することは、企業が事業活動を行う上でも、個人が投資判断を行う上でも非常に重要です。しかしながら、経済指標は種類が多く、その解釈も容易ではありません。 そんな時に役立つのが「ディフュージョン・インデックス」です。これは、さまざまな経済指標を元に、景気が「良い」と回答した企業の割合から「悪い」と回答した企業の割合を差し引くことで算出されます。 例えば、企業の景況感を調査した結果、景気が「良い」と回答した企業が60%、「悪い」と回答した企業が40%だったとします。この場合、ディフュージョン・インデックスは20(60-40=20)となります。 この数値が50を上回れば景気は拡大傾向、下回れば縮小傾向を示すと判断できます。 ディフュージョン・インデックスは、複雑な経済状況を分かりやすく数値化してくれるため、多くの経済指標と比較検討する必要がなく、景気の現状把握を容易にすることができます。まさに、経済の羅針盤と言えるでしょう。
経済の用語

金融市場で「ディップ」を狙う

金融市場においては、価格が急激に下落する現象が見られることがあります。これは「ディップ」と呼ばれ、まるで鳥が急降下する様子に例えられます。ディップは、経済指標の発表や企業の業績悪化、国際的な政治リスクの高まりなど、様々な要因によって引き起こされます。 例えば、予想を大きく下回る経済指標が発表されると、投資家の間で景気後退への懸念が広がり、株式や債券が一斉に売られることがあります。また、特定の企業の業績が悪化した場合、その企業の株価は当然下落しますが、業種全体や市場全体に影響が波及し、ディップが発生することもあります。さらに、戦争や紛争、テロなどの国際的な政治リスクの高まりは、世界経済の先行きに対する不安感から、市場全体に大きな売り圧力をかけることがあります。 このように、ディップは様々な要因によって発生しますが、いずれの場合も投資家心理を悪化させ、売りが売りを呼ぶ負の連鎖に陥りやすい点が共通しています。そのため、ディップ発生時には冷静な状況判断と適切なリスク管理が重要となります。
FX

金利差とスプレッドのずれ:ディスパリティを理解する

世界中で日々取引されている為替。様々な要因によって為替レートは変動しますが、中でも二つの国の金利の差、つまり金利差は、為替レートを動かす大きな要因の一つです。 金利とは、お金を借りる際にかかるコストのこと。もしもあなたが投資家だとします。当然、少しでも高い利益を得たいと考えるでしょう。もしも、ある国の金利が他の国よりも高い場合、投資家はより高い金利を求めて、その国の通貨に投資しようとします。 このようにして、金利の高い国の通貨は買われ、金利の低い国の通貨は売られるという流れが生まれます。その結果、金利の高い国の通貨は価値が上がり、金利の低い国の通貨は価値が下がる傾向にあるのです。 しかしながら、現実の為替市場では、常に金利差通りの動きをするわけではありません。金利差だけでは説明できないような為替レートの動きをすることもあり、この金利差と実際の市場価格との間に生じるずれのことを「ディスパリティ」と呼びます。 ディスパリティは、市場参加者の心理や、経済指標、政治状況など、様々な要因によって発生します。このディスパリティを利用した取引戦略も存在しますが、為替市場は複雑で予測が難しいため注意が必要です。
投資信託

投資判断の羅針盤!ディスクローズ資料を読み解く

投資信託は、多くの個人投資家にとって、比較的手軽に始められる資産運用方法として人気があります。しかし、いざ投資信託を選ぼうとすると、その種類の多さに圧倒されてしまう方も少なくありません。そこで重要となるのが、投資信託の中身を詳しく知ることができる「ディスクローズ資料」です。 ディスクローズ資料は、いわば投資信託の「説明書」といえるものです。投資信託の運用方針や過去の運用成績、保有銘柄、手数料など、投資判断に欠かせない様々な情報が記載されています。この資料をしっかりと読み込むことで、自身の投資目的やリスク許容度に合った投資信託を選ぶことが可能になります。 例えば、高いリターンを目指したいのか、それとも安定的な運用を希望するのかによって、選ぶべき投資信託は異なります。また、投資信託の手数料体系も、長期投資をする上では非常に重要な要素です。ディスクローズ資料では、これらの情報がわかりやすく開示されています。 金融機関のウェブサイトや窓口で入手することができるので、投資信託を購入する前に必ず目を通すようにしましょう。投資は自己責任が原則です。自ら情報収集を行い、しっかりと理解した上で投資判断を行うように心がけましょう。
経済の用語

企業の透明性を支えるディスクロージャー制度

- 投資判断を支える情報開示 企業に投資をする際、どのような企業に投資をするかは非常に重要な判断となります。 投資家が適切な投資判断を行うためには、投資先の企業の財務状況やこれまでの経営成績、そして将来どのような事業展開をしていくのかといった情報が不可欠です。 しかしながら、企業内部で扱われる情報を投資家が直接入手することは容易ではありません。 そこで、企業が投資家に対して自社の情報を積極的に開示する「ディスクロージャー制度」が重要な役割を担います。 ディスクロージャー制度は、企業が財務状況や経営成績、事業戦略などの情報を、投資家を含めたあらゆるステークホルダーに対して開示することを義務付けるものです。 具体的には、決算期ごとの財務報告書の作成・公開や、重要な経営事項に関する適時開示などが挙げられます。 企業が積極的に情報を公開することで、投資家はより正確で公平な情報に基づいて投資判断を行うことができるようになります。 また、企業側にとっても、情報公開を積極的に行うことで、投資家からの信頼を高め、より多くの投資を集めることができるというメリットがあります。 このように、ディスクロージャー制度は、投資家と企業の双方にとって健全な市場を形成するために重要な役割を果たしていると言えるでしょう。
株式投資

企業の透明性:ディスクロージャーとは?

- 投資判断の基礎 株式投資や債券投資は、まさに企業の未来に資金を投じる行為です。企業が将来成長し、大きな利益を生み出すと期待して投資を行うわけですが、そのためには投資対象となる企業が本当に健全な状態なのか、成長の見込みがあるのかを見極める必要があります。この見極めを適切に行うために欠かせないのが、企業の財務状況や経営成績といった情報です。 財務状況は、企業がどれだけの資産や負債を抱えているのか、健全な財務体質なのかを示す重要な指標となります。一方、経営成績は、企業がどれだけの売上や利益を上げているのか、効率的な経営ができているのかを判断する材料となります。これらの情報は、企業の将来性や潜在的なリスクを評価する上で欠かせません。 しかし、これらの情報を企業自身から開示してもらわなければ、投資家は企業の実態を把握することができません。そこで重要な役割を担うのが「ディスクロージャー」です。ディスクロージャーとは、企業が投資家を含む様々な利害関係者に対して、自社の財務状況や経営成績などの重要な情報を公開することです。投資家は、企業が開示した情報に基づいて分析を行うことで、より適切な投資判断を下すことができるようになります。 このように、投資判断において企業の情報開示は非常に重要な役割を果たしています。投資を行う際には、安易に利益だけを追い求めるのではなく、企業の財務状況や経営成績をしっかりと分析した上で、将来性やリスクを見極めることが重要です。
先物取引

投資を理解しよう: ディスカウントとは?

- 金融商品と価格 株式や債券といった金融商品は、市場で日々取引され、その取引によって価格が決まります。 市場では、その商品を「買いたい」という投資家と「売りたい」という投資家の間で絶えず取引が行われており、この需要と供給のバランスによって価格が変動します。需要、つまり買いたいという投資家が多い場合は価格が上昇し、逆に供給、つまり売りたいという投資家が多い場合は価格が下落します。 投資家は、この価格の変動を見極めながら売買を行うことで利益を目指します。例えば、ある株式の価格が今後上昇すると予想するならば、その株式を購入します。そして、予想通り価格が上昇した後に売却すれば、その差額が利益となります。逆に、価格が下落すると予想するならば、その株式を売却します。そして、予想通り価格が下落した後に買い戻せば、その差額が利益となります。 金融商品の価格には、大きく分けて二つの種類があります。一つは、「直物価格」と呼ばれるもので、これは現時点で取引される価格のことです。もう一つは、「先物価格」と呼ばれるもので、これは将来のある時点での取引を約束する価格のことです。 このように、金融商品の価格は需要と供給によって常に変動するものであり、投資家は価格変動リスクを理解した上で投資を行う必要があります。
経済の用語

物価上昇は鈍化?ディスインフレーションを理解する

- 物価上昇のペースが鈍化する「ディスインフレーション」とは「ディスインフレーション」とは、物価上昇率が低下している状態を指します。 つまり、モノやサービスの価格自体は上がり続けているものの、その上昇ペースが以前と比べて緩やかになっている状態のことです。例えば、先月、ある商品が100円から110円に値上がりして、前月比10%の上昇だったとします。しかし、今月は110円から112円へと値上がりし、前月比では2%の上昇にとどまりました。 このような場合、物価は上昇し続けていますが、その上昇率は鈍化しているため、「ディスインフレーション」の状態といえます。ディスインフレーションは、必ずしも経済状況が良好であることを示すものではありません。 需要の減速や供給の増加など、様々な要因によって引き起こされる可能性があります。 ディスインフレーションが長く続くと、物価上昇率がマイナスになる「デフレーション」に陥る可能性もあり、経済全体が停滞するリスクも孕んでいます。
FX

外国為替取引の基礎:ディーリングとは?

- ディーリングとはディーリングとは、簡単に言うと異なる通貨を交換する取引のことです。例えば、海外旅行に行く前に、日本で使っている円を旅行先の通貨に両替するのも、広い意味ではディーリングに含まれます。しかし、一般的にディーリングと言うと、金融機関やFX会社を通じて行われる、利益を目的とした大規模な取引を指すことが多いでしょう。具体的には、円やドル、ユーロなどの通貨を売買し、その価格変動による差益を狙います。例えば、1ドル100円の時に円をドルに交換し、その後円安が進み1ドル110円になったとします。この時にドルを円に買い戻せば、1ドルあたり10円の利益を得られます。ディーリングは、株式投資などと比べて少額から始められることや、24時間取引が可能であることなどから、近年注目を集めています。しかし、為替相場は常に変動しており、予想が外れると損失が出る可能性もあります。ディーリングを始める際には、リスクを十分に理解しておくことが重要です。