資産運用における補完ファンドの役割
- 補完ファンドとは
投資の世界では、大きく分けて「アクティブ運用」と「パッシブ運用」という二つの運用方法があります。
アクティブ運用は、ファンドマネージャーと呼ばれる運用専門家が投資先企業を分析し、市場の平均的なリターンを上回ることを目指す運用方法です。一方、パッシブ運用は、日経平均株価やTOPIXなどの特定の指数に連動することを目指し、市場全体の動きに沿って運用を行う方法です。
このうち、補完ファンドとは、パッシブ運用を行う投資信託の一種です。
投資家がアクティブ運用だけではカバーしきれない資産クラスや投資スタイルを補完するために利用されます。
例えば、ある投資家が日本株に投資するとします。
この時、成長が期待できる中小型株には、専門家の分析によるアクティブファンドを利用します。一方、市場全体の流れを掴むために、大型株で構成されるTOPIXなどの市場平均に連動するパッシブファンドを利用します。
このパッシブファンドが、アクティブファンドではカバーしきれない部分を補完する役割を果たすことから「補完ファンド」と呼ばれます。
このように、補完ファンドは、投資ポートフォリオ全体のリスクとリターンのバランスを調整し、より効率的な資産運用を実現するために活用されます。