投資信託の「ブル」で積極運用

投資信託の「ブル」で積極運用

力強い市場を味方にする「ブル型」ファンド

投資の世界では、市場全体が値上がり傾向にある状態を「強気相場」と呼びます。これは、まるで牛が勢いよく角を突き上げる様子にたとえられています。そして、この力強い市場の流れに乗って、大きな利益を獲得しようと試みるのが「ブル型」と呼ばれる投資信託です。

ブル型ファンドは、一般的な投資信託よりも積極的に利益を追求することを目標としています。具体的には、先物取引などを駆使して、ファンドが保有する純資産額を上回る資金で運用を行うのです。これを「レバレッジ効果」と呼びます。この効果によって、株価指数の上昇率を大きく上回るリターンを得られる可能性を秘めている点が、ブル型ファンド最大の魅力と言えるでしょう。

しかし、高いリターンを目指せる反面、市場が下落局面に転じた場合には、損失も大きくなるという側面も持ち合わせています。ですから、ブル型ファンドへの投資は、リスクを十分に理解した上で、余裕資金で行うことが重要です。

ハイリスク・ハイリターン

「ハイリスク・ハイリターン」という言葉があるように、大きな収益を狙える投資は、同時に大きな損失のリスクも抱えています。これは、投資の世界では避けて通れない鉄則です。

例えば、株式市場全体の上昇に連動して利益を狙う「ブル型ファンド」を考えてみましょう。日経平均株価やTOPIXといった代表的な株価指数が10％上昇した場合、ブル型ファンドの中には、その基準価額が20％、場合によっては30％も上昇するよう設計されているものがあります。これは、レバレッジ効果と呼ばれる仕組みが働き、投資家の資金効率を高めているためです。しかし、このレバレッジは諸刃の剣とも言えます。市場が予想に反して下落した場合、損失もまた拡大してしまう可能性があるからです。

つまり、ハイリスク・ハイリターンという言葉は、投資の魅力と同時に、その危険性を表していると言えるでしょう。投資信託を選ぶ際には、リスク許容度や投資目標をしっかりと見定め、慎重に判断することが重要です。

投資判断は慎重に

投資をする際には、「ハイリスク・ハイリターン」という言葉に惑わされてはいけません。特に、値上がり益を期待して株式に投資するブル型ファンドは、高い収益が見込める一方で、元本を大きく割り込んでしまう可能性もあるのです。
投資をする際は、まずご自身の投資経験や、現在の資産状況などを冷静に見極めることが重要です。そして、生活に支障がない余裕資金の範囲内で、慎重に投資を行うようにしましょう。
投資信託を購入する際には、事前に必ず目論見書などの資料をよく読み込むことが大切です。投資信託の内容や、リスクについて十分に理解した上で、購入を検討しましょう。
また、リスクを軽減するために有効な手段として、分散投資があります。これは、ひとつの銘柄に集中して投資するのではなく、複数の資産や銘柄に分散して投資する方法です。分散投資によって、特定の投資先で損失が出ても、他の投資先で利益を得られる可能性が高まり、リスクを抑える効果が期待できます。
最後に、投資は自己責任であることを忘れてはなりません。投資信託の購入は、あくまでもご自身の判断と責任で行ってください。