投資信託の「単位型」とは？

投資信託の「単位型」とは？

単位型投資信託の概要

– 単位型投資信託の概要投資信託の中には、募集期間中しか購入できず、運用開始後には追加購入ができないタイプのものがあります。これを「単位型投資信託」と呼びます。単位型投資信託は、例えるならば「貸切バス」のようなものです。「貸切バス」は、一度出発したら、途中で降りることはできますが（途中換金）、途中で乗ることはできません（購入）。単位型投資信託も同様に、運用開始後は新規に購入することができません。これは、運用開始後の資金の流出入が運用に影響を与える可能性を考慮してのことです。例えば、運用成績が好調な時に多額の資金が流入すると、ファンドマネージャーは、その資金を適切なタイミングで投資できない可能性があります。逆に、運用成績が不調な時に多額の資金が流出すると、ファンドマネージャーは、保有している銘柄を不利な条件で売却せざるを得ない可能性があります。このような事態を避けるために、単位型投資信託は、あらかじめ運用に必要な資金を集め、運用開始後は原則として追加の資金を受け付けません。これにより、ファンドマネージャーは、腰を据えて運用を行うことができ、投資家も、資金の流出入による影響を受けずに、安定した運用成果を期待することができます。ただし、単位型投資信託は、途中で解約すると、信託財産留保額や解約手数料などの費用が発生する場合があります。そのため、投資する際には、投資期間や解約時の費用などを十分に検討する必要があります。

単位型投資信託の特徴

– 単位型投資信託の特徴

単位型投資信託は、あらかじめ決められた日に運用が開始されるタイプの投資信託です。運用開始日以降は、新規に資金を受け付けることが原則としてありません。一度運用が始まると、追加の資金募集は行わず、当初集まった資金だけで運用を続けることになります。

この運用方法には、大きな特徴があります。それは、運用開始後の資金の流出入に影響を受けにくいという点です。通常の投資信託では、投資家の売買によって運用資産額が変動しますが、単位型投資信託ではそのような変動が少ないため、運用担当者は、より長期的な視点で、安定した運用に集中することができます。

また、募集期間中にまとまった資金を集めることができるという点も、単位型投資信託のメリットです。このため、巨額の資金を必要とするような大規模な投資案件にも、取り組みやすいという特徴があります。例えば、海外の不動産やインフラストラクチャーなど、大きな投資規模を必要とする投資対象にも、投資しやすくなります。

単位型投資信託の種類

– 単位型投資信託の種類投資信託には、大きく分けて「追加型投資信託」と「単位型投資信託」の二つがあります。その中でも、今回は「単位型投資信託」について詳しく見ていきましょう。単位型投資信託は、さらに「定時定型」と「スポット型」の二つの種類に分けられます。-# 定時定型「定時定型」は、あらかじめ決まった時期に、同じ内容で繰り返し募集されるタイプの投資信託です。例えば、毎月10日に募集が開始され、決まった運用期間後に償還されるといった具合です。このタイプは、毎月一定額を積み立てて運用したいという方や、計画的に資産形成をしたいという方に向いています。また、毎月決まった時期に分配金を受け取ることができるため、安定した収入源としても活用できます。-# スポット型一方、「スポット型」は、市場環境の変化などに応じて、その都度設定されるタイプの投資信託です。例えば、ある特定のテーマや分野に特化した投資信託や、短期間で高いリターンを狙う投資信託などが挙げられます。このタイプは、その時々の市場環境や経済状況に合わせて、柔軟に投資戦略を調整したいという方や、短期間で大きなリターンを狙いたいという方に向いています。このように、単位型投資信託には、「定時定型」と「スポット型」の二つの種類があり、それぞれ特徴が異なります。どちらのタイプが自分に合っているかは、投資目的や投資期間、リスク許容度などを考慮して判断する必要があります。投資信託への投資を検討する際には、これらの種類の違いを理解した上で、慎重に判断することが大切です。

単位型投資信託のメリット

単位型投資信託のメリット

投資信託には大きく分けて、いつでも購入・解約ができる「追加型」と、あらかじめ決まった期間にのみ購入できる「単位型」の二種類があります。今回は、近年注目を集めている「単位型投資信託」のメリットについて詳しく解説していきます。

まず、単位型投資信託は運用開始後の資金の流出入が少ないという特徴があります。これは、追加型投資信託のように運用中に投資家が増減することがないためです。資金の流出入が少ないことで、運用担当者は市場の動向に集中して、長期的な視点で安定運用に取り組むことが可能になります。

また、巨額な資金を運用するため、追加型投資信託と比べて、大型の投資案件にも取り組みやすいというメリットもあります。魅力的な投資機会があっても、資金が不足していては投資できません。しかし、まとまった資金を運用する単位型投資信託であれば、大規模な投資案件にも積極的に参加することが可能となります。

さらに、単位型投資信託は募集期間が限られているため、購入を検討する期間が決められている点もメリットと言えるでしょう。追加型投資信託のようにいつでも購入できるわけではなく、期限が決められていることで、投資家自身の投資判断を促し、計画的な投資を後押しする効果が期待できます。

このように、単位型投資信託は、特に市場環境の変動に左右されにくい運用を希望する投資家にとって、魅力的な選択肢となり得ます。投資信託選びの際には、ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。

単位型投資信託の注意点

– 単位型投資信託の注意点

単位型投資信託は、あらかじめ決められた運用期間が満了すると、自動的に解約され、投資資金が戻ってくる仕組みの投資信託です。一見すると分かりやすい仕組みに思えますが、長期的な資産形成を目指す場合には、いくつか注意すべき点があります。

まず、運用期間が終了すると自動的に解約されるため、長期にわたって運用益を積み重ねていくことができません。長期投資で資産を大きくしていくには、複利効果を活かすことが重要ですが、単位型投資信託ではそれが難しくなります。

また、運用開始後は、原則として追加購入ができません。そのため、毎月一定額を積み立てていく「積立投資」や、価格が下がったタイミングで追加購入する「時間分散投資」といった投資手法がとれません。時間分散投資は、価格変動リスクを低減する効果が期待できるため、それが難しい点は大きなデメリットと言えるでしょう。

さらに、運用期間中は原則として解約できません。そのため、急な出費が必要になった場合でも、換金して資金を調達することができません。どうしても解約が必要な場合には、解約手数料や低い価格での売却を余儀なくされる可能性もあります。

投資信託は、預貯金とは異なり、元本が保証された商品ではありません。投資信託への投資には、価格変動リスクや信用リスクなど、様々なリスクが存在します。

単位型投資信託への投資を検討する際には、これらの注意点を踏まえ、自身の投資目的や投資期間、リスク許容度などを考慮し、慎重に判断することが大切です。